映画「八日目の蝉」・・・薫の想い出
5月2日、レイトショーで映画「八日目の蝉」を見ました。NHKの「八日目の蝉」が希和子を中心に描いていたのに対して、映画のそれは薫(恵理菜)の心情をより丹念に描いていたように思います。
実の母ではない希和子が如何に薫を愛していたのか、恵理菜は希和子との暮らしを再現する旅でそれをはっきりと自覚し、子供を産むことを決意します。生まれてくる子に海や空や森や自然を見せ、いっぱい楽しい思いをさせるために・・・。
井上真央さん。幼少時代を実の親子と暮らしたことのないという実に難しい役どころだったと思いますが、その不思議な生い立ちを丁寧に、そしてときに情熱的に演じていたように思います。永作博美さんの深い愛、母の愛も見ごたえがありました。とくに最後の写真館でのシーン。胸が熱くなりました。そして、最後に流れる中島美嘉さんの主題歌も、情感あふれる素晴らしい作品でした。
基本的に重たい作品なのですが、最後には暖かいものが流れる、そんな映画です。エンディングも、NHKドラマのような展開を期待していましたが、原作をベースにしつつも、全く違う解釈になっており、生きる力のようなものをより強く感じました。
舞台の小豆島は、そんな暖かさに通じるところがあるように思えます。寒霞渓(かんかけい)から見る瀬戸内海の風景(私も見ました!写真)、中山の農村歌舞伎や棚田の虫送りなど(この2つは見ることが出来なかった!)も、希和子と薫の想い出の重要な要素になっており、この島の豊かさ、懐の深さを感じさせてくれます。
PS:小豆島へは、関西方面からは姫路から、それ以外は高松から行くのが一般的かと思っていましたが、この映画では、新岡山港から渡っています。調べてみると、概ね1時間に1本。JR岡山駅からはバスで40分かかりますが、小豆島でも最も賑わう「土庄」に着くんですね。因みに最後のシーンの福田港は、姫路行の船が出ています。福田発19時半の便がありますから、これに乗ろうとしたのでしょうか(確かNHKでは朝の便でしたが、映画では夜でした)。
PS2:途中のシーンで「世界の中心で愛を叫ぶ」で出てきたようなブランコや街並みが出てきますが、そちらの映画は小豆島の対岸にあたる庵治で撮影されています。同じ瀬戸内海の風景だからでしょうか、醸し出す空気が似ている気がしました(→世界の中心で愛を叫ぶのロケ地へ)。
小豆島。これも香川への旅
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コメント
この記事へのコメントは終了しました。
こんにちは!
「八日目の蝉」評と小豆島に関するコメント・・
嬉しく拝見しました^^/
短い赴任期間で、本当にいろんな場所に足を運んでいらしたんですねーーー
あらためてビックリです。
どうぞ、東京で周辺の方にも小豆島含め、いっぱい香川のいい所をお伝えくださいね。
まだまだ先ですが・・
ひょっとして“コトデン”が舞台の映画ができるかも? です。
不確定要素大ですが、実現するといいなあ!
楽しみにしていてくださいね。
投稿: さぬきの早起き鳥 | 2011年5月13日 (金) 17時24分